夜道から


帰っていい?帰ってもいいの??
なんだかやらないといけないこと忘れてる気もするけど、帰っちゃえー
と本日は19時半頃退社。


数人に晩ご飯のお誘い電話したけど、当日アポは空振り。
こうなったらお料理だ、お料理ー!と帰宅。
…の、途中。


「あの、すみません」
と呼びかける声。誰ですかあなた。
「今そこで見かけて」
はあ。歩いてましたから。
「今度お茶でも。」
はあ?


新宿でも六本木でも代官山でも声をかけられることはないのに、
なぜか生活圏内で声をかけられる。
夜道は七難隠すのか。


「お茶でも」って両手に買い物袋持ってる相手に言うことですか。
でも歩き続けると家がばれるからイヤだし
むげにして逆上させて突然刺されたらイヤだし
いざとなったら買い物袋のヨーグルト投げつけて蹴っ飛ばせば
勝てそうだし と、とりあえず会話継続。
心の中で突っ込みを入れつつ。


「怪しいものではありません」
そうですか?
「近くにつとめているサラリーマンです」
見るからにそうですよね
「つけてたわけではありません」
いや、少なくとも今一瞬つけてましたよね。
私もスパゲッティの粉チーズを買うことに夢中になってて
気づきませんでしたが
「○○から××まで健康のために歩いていて。」
ほぉ結構な心構えですね、エライ距離ありますよ
「あの、ほら、証拠」
え?定期?
「こんなところじゃなんなんで」
そうですよね。私も早く帰って晩ご飯が食べたい。
「連絡先だけでも」
ハハ、また今度、とここで笑顔で逃げようとしたら
「メアドを」
携帯だしてるし。あの、私見てのとおり両手ふさがってます。
もとより交換する気はありませんが。
「だめですか」
だめっていうか。そういう問題じゃあないような気がします。
「友達からでも」
夜道から始まる友情ですか。それはそれで新しいですね。
でも友達にどう紹介しましょう。
いやいや、まあまあそういうのもねえ、とうにゃうにゃ言っていたら
「…彼氏とかいるんですか」
急遽直球ですね。今友達っていったじゃないですか。


…この後、"にこにこ頷き"をやめて説得に転じ、説得成功。
無事に逆方向に帰っていただきました。
それにしてもつっこみどころ満載でした。