はだかにする。


「あなたを、日本を、いまを、ヌードする」という一文が書かれた紙がある。
ジェイヌードという。タリーズとかツタヤにおいてあるフリーペーパー。
これが実際に私と日本と今をはだかにしているかというと甚だ疑問だが、それはともかく紙面はなかなかあっさり読めるがコンテンツもちゃんとしていて、活字中毒者からするとなんとなく手頃で時々もらって帰る。今回のにも目を通していると、おもわず心を見透かされたようなものが。
映画紹介のコラム。作品は、ニコラスケイジ主演の「バンコック・デンジャラス」。以下冒頭からの引用。
モト冬樹に似ているせいか、日本では微妙な扱いのニコラス・ケイジだが、オスカー俳優の彼は、アメリカ本国ではだれがなんと言おうと二枚目スターである。(以下略)」

・・・その通りだ。
ついこの間、同居人と「ニコラス・ケイジはなにがいいのか?そもそも二枚目なのか?!」という話をしていたところ。
そうか、ワレワレがそう思うのはニコラス・ケイジモト冬樹に似てることを無意識に感じ、それすなわちカッコイイとはほど遠いと潜在的に結論づけているからだった!
そうか、ワレワレがなんと言おうとニコラス・ケイジは本国ではモト冬樹と似ていることなどだれも問題にしないのでカッコイイのだ!
わかっていたけどスパン、と冒頭言い切っているのが至極スッキリ!だった。


それにしても棒弱無人な映画評(?)である。
行間に伝わってくるのは「(本国では二枚目の)プレイボーイ・ニコラスは、新作で結構まじで相手役に惚れてしまったのでは?→だから演技もオスカー級(だって本気)」、というメッセージ。こういう映画評の方がやたらと内容が気になるのがフシギだ。
広告をする人たちは、もっとこういうことに寛容になった方がいい、ほんとに。
お仕着せのおべんちゃらではもはや興味は持ちにくい。



やっぱりこの紙面はどう見ても私と日本と今をはだかにしていないのだけど、先週末と今週末にこころがはだかになる(実際足ははだしにもなってたかも)気持ちのいい、時間があった。
友人たちのウェディングパーティー。新郎新婦ともに、仲のいい友人。
先週の0次会は、前代未聞の代々木公園でフリーダム運動会。
昨日の披露宴は、伯爵という名前がつくから(だけ?)で決めたという文化財の建物にて。

本当に楽しい、嬉しい体験というのは、ことばにはならない。
はだかになった心が、あたたかに満ちあふれ、いつまでもうれしさにふるえているのだ。

みんな、きっと二人にありがとう!!って思ってる。
そんな会だった。