東京の道


インフルエンザで一週間近く不調を抱えていたせいで、
なんとなく体の中がよどんでいるように感じて、
治ったと同時に自転車にまたがって東京の道を走った。


都心だと言われているところでも、少し抜けると幅の広い道があって、
街路樹が木陰をつくっていたりするのでとても気持ちがいい。
・・・と、いうことも自転車に乗るようになって知った。


たとえば、渋谷。
ごっちゃりとした駅前交差点から、桜ヶ丘郵便局の方に少し移動するだけで、
道が幅広く、木々が高く高く、なっていく。
駅前交差点を逆にさらに109の方へ移動しても、そのまま文化村通りをあがり、
細くなっていく道をさらに代々木公園方面に進んでいくと、
落ち着いて雰囲気のいい住宅街になっていく。
さらに進むと、右手側に代々木公園。緑だ。


いずれも、徒歩でセンター街、宮益坂、南口、と歩いているだけでは
知ることができなかった、「徒歩でいくにはちょっと難儀」な距離。


知識が増えていくことを是とすることを疑いもしない
昨今の風潮の中で、一年ちょっと前に後輩のO君が知識が増えることは
決していいことばかりでないといっていたことがいまだに印象的で、
ある意味真実だとも思う。


だけど、東京のこの気持ちのよいいろいろな場所を
知ることができたことは、やっぱり是だと心から思う。