負けませんから


昨日、新入社員の一人と、3回も会った。フロアも違えば一緒の仕事もしていない。ほとんど会わない。彼のいる部署はとても忙しい部署で、一時期相当疲れた顔をしている時期があったが昨日はなにかさっぱりとした表情だった。お互いにばたばたと社内で移動中に顔を合わせ、早口に「忙しそうだね」と声をかけた。
「忙しいっていうか、、自分が仕事が遅いのにむかつきます」と明るく、早口に彼。
それは、まさに私も日々感じている自分への苛立ち。「わかる。もどかしいよね」と別の方向へ足を向けながら早口で同意。
「でも、負けませんから」ニヤっ、と笑いながら彼。
いいね、それ。
そうだ負けてられない、とすがすがしい気持ちになった。


今年の新入社員と、同じタイミングで自分は今の部署に異動した。前の部署での経験はもちろんあるけど、初めてのいわゆる「現場」は、そんな経験をあまり有益には扱ってくれない。でも新入社員と一緒というわけにはいかない。よくわからないけど平和だった最初の一週間、なんだか周囲でうごめきだしたその後。常に追われているような感覚で苦しかった時期。おやすみ3秒、朝までぐっすりの安眠症のはずが、寝られなかったりうなされておきたりしていた時期。なんだかあっという間の半年(弱)だったなあ、と思う。まだ落ち着いてるともいえない。でも、慣れてきた。
負けませんから、と言って明るく笑った彼を見て、思い出した。いろいろな、自分にとって大切なこと。流されないで自分が大切だと思う小さいことを積み上げていくこと。あと、大変なことでも流すこと。
あっはっは。
どのみち雨はあがるんだから。